さ ね げん pixiv。 #16 さねげんログ9

#16 さねげんログ9

さ ね げん pixiv

読む 一皿目「ごろごろハンバーグ」 掲載期間:3月7日~ 『異世界居酒屋「げん」』第5巻発売決定!! 7月4日(土)より、全国の書店にて発売です! 「げん」以外にも異世界につながるお店が……!? 関東某所にあったはずの居酒屋「げん」。 ある日扉をあけるとそこは異世界・東王国の王都パリシィアにつながっていた……。 落ちこぼれ修道士、武門の誉れ高き女騎士、味にうるさい名門貴族の娘など、個性的な異世界の住人たちが、見たことのない居酒屋料理におっかなびっくり、舌鼓をうつ。 そして、次第にその料理のファンとなっていく……。 異世界グルメファンタジーついにスタート! 原作者:蝉川夏哉 1983年、大阪府生まれ。 大阪市立大学文学部卒業。 『異世界居酒屋「のぶ」』が第2回なろうコン大賞を受賞。 ほかの著書に『邪神に転生したら配下の魔王軍がさっそく滅亡しそうなんだが、どうすればいいんだろうか』 アルファポリス刊 がある。 現在断酒中。 漫画家:碓井ツカサ 富山県出身。 マンガに描く食べものは自分でつくって実食する派だが 高確率でできあいのもので妥協する。 過去作に「オーク探偵オーロック」作画など。

次の

異世界居酒屋「げん」【無料マンガ】

さ ね げん pixiv

ツイッターでつぶやいたものまとめ ログなので個人の感想的なもの。 つぶやきの寄せ集めです。 以下記載事項にご了承の上、次のページからご覧ください。 アニメ派の方はネタバレにご注意ください。 夜を匂わせる表現があります。 二人の苦悩も葛藤も、互いに互いがいなければ立ち行かない危うさも、互いがいることでの強さも全部傍で見て一番よく知ってるので、にいちゃんはっ倒した後に「二人で... 幸せになりなさい」って言ってくれる。 言葉足らずの認識齟齬による擦れ違いが多いからよく話すこととも念を押される。 pixiv. 「に、にいちゃん 下手こいたから怒られる! 」 恐る恐る見上げれば、身長差もあり威圧感がすごくて、にいちゃんなのに怖くなってじわっと涙目になったら不意にしゃがんで目線を合わされた。 「随分とまぁ、懐かしい姿になっちまって」 「わっ」 くしゃりと頭を撫でられて、そのまま腕に乗せるように抱き上げられる。 急に高くなった視界に、兄の襟元ぎゅっと掴めば落としゃしねぇよと笑われる。 すぐ近くにある兄の顔がひどく優しくて落ち着かない。 「腹は?空いてねぇかァ?」 「す、すこし」 「そうかい、とっとき おはぎ があるから出してやる」 その表情に懐かしくなって、兄の頭を抱えるようにギュッと抱き締めれば「前が見えねェ」と言われて慌てて離す。 どうせならこっちだと首に手を回すように誘導され、そのまま肩口に顔を埋めれば兄の香りがして安心感にきゅうっと胸が締め付けられる 首元に懐く小さくなった弟を抱えて自分の屋敷に連れ帰ってアレコレお世話するにいちゃん。 小さくなった弟にとんでもなく癒されたとのこと。 後日、風柱隠し子説と幼子誘拐説がまことしやかに流れる。 小さな弟が首に抱きついて安心したような表情をした時の兄の心情 あーーー、んだこれェ、すっげぇ癒される。 どこもかしこもやわっこいしガキ特有の甘い匂いがしやがる。 安心しきった顔しやがって、すっぽり収まんのもたまんねぇなァ チビ玄弥がいるだけににいちゃんのストレス8割軽減されそう。 今日遭ったことをぶつぶつ話す玄弥の頭に顎乗っけてそうかい、そりゃあ災難だったなァと相槌を打つ。 兄に寄りかかり話に夢中になっていると不意に後ろから回されてた兄の手が、自分のお腹をさするので、何?と見上げれば薄い腹だなァと返される。 体感的に丁度にいちゃんと離れたあたりだからまだ鍛える前だしそりゃそうだと言えば、ずしりと兄が体重をかけて来てぐえっと蛙の潰れたような声が出た。 兄を背中で押し戻そうとするが、大人と子供の力の差は歴然でびくともしない。 前のめりになったことで、肩口に移動した兄の頭が、自分の顔のすぐ横にあった。 懐かしむ兄の些細な戯れだと思い、もう何だよと言えば耳元で玄弥ァとどろりとした蜜のような声で呼ばれて時が止まったような錯覚を覚えた。 確かめるように服に上から腹をさすられ、あん時ぁ俺もまだガキだったからどうにかなったが、今いれたら壊れちまいそうだなァと言われ、離別前に兄に働かれた無体の記憶が蘇る。 蒸し暑い夜、押さえ付けられた腕、熱を孕んで籠もった空気と、己を見下ろす兄の顔。 和解後に想い通じ合ってなお、あの夜の記憶に震える俺に詫びるように、怖がらせないようにと時間をかけて優しく触れてくれた。 根気よく繰り返すうちに、怖さは失せて甘さだけが残って久しい。 そうしてすっかり兄に慣らされた、今は幼い身体がふるりと甘く痺れた。 「そんなに俺が恋しかったかァ?」 「こっ、恋しいって... 」 あまりの良いようにカッと赤くなって慌てるが、見つめる兄の瞳の柔らかさに、続く言葉も引っ込んでしまう。 「ん?」 「そんなの... 当たり前だろ」 顎を掬い、瞳をひたりと合わせて熱を乗せた声音で尋ねれば、頬をほんのりと赤く染めて、 瞳を伏せる姿が愛おしい。 「そんだけ思ってくれてたってんなら、夢にも見てそうだなァ」 揶揄うように言えば、素直に頷かれる。 「見たよ。 にいちゃんの夢、何回も」 随分と、可愛いことを言う。 このまま唇を塞いでしまおうかと顔を近づける。 弟がいるという話を聞いて、実弥の稀血のことも知っているので大事な弟を思っての行動なら仕方ないだろうってなるんだけど「それで、弟は今どこに?」「さぁなァ。 置いて来てから会ってねぇからなァ」って言った途端にはっ倒される。 「身寄りのない幼い弟を一人置いて来ただと?!貴様それでも兄か!!」「っ、仕方ねぇだろォ... 言ったとこでどうせ聞きゃしねぇんだ。 きっと無理にでも俺について来ようとしやがる... こうするしかねぇんだよ」「貴様それでも男かっ!!!」もう一発はっ倒されて胸倉を掴まれる。 「鬼に殺されなければ野垂れ死んでも良いのか!」「アイツは生きる術をきちんと知ってる、俺が教えた。 鬼にさえ会わなきゃむざむざ死ぬこたねェ。 何も知らずどっかの街でいずれ嫁でももらってガキ作って爺になるまで生きりゃいいんだ。 鬼なんて、鬼殺隊になんて関わらなくていい」 俺になんて関わらない方がアイツのためだと言えば「黙って聞いていれば... 貴様、どれだけ弟を侮れば気がすむ。 追い縋ってくるだの一人でも強く生きていけるだのと一体何を根拠に言っている。 何も言わずに置き去りにしておいて」苛烈な瞳が燃え滾るような怒りを含んで貫くのを、真正面から受け止めた。 「赤ん坊の頃から見てんだ、わざわざ言わなくてもあいつが考えそうなことなんざ手に取るようにわかんだよォ」「笑止!それは貴様の願望だろう!!こうあって欲しいと願う憶測で弟のことを決めつけてるだけだ!!」「うるせぇ!テメェにゃ関係ねぇだろォ」「友人の弟の話だ!関係ないわけないだろう!」 あまりの勢いで言われた言葉と、錆兎の真剣さに破裂しかけた怒りが萎んでいく気がした。 「っ、... んだよそれェ... 」「弟のことはわからないが、貴様が弟の意思を蔑ろにしてる事だけはわかる。 いいか、貴様のそれは甘えだ。 話して納得させることができない自分を棚に上げて弟のせいにするな。 男なら、男に生まれたならば、嫌われても、恨まれても、そうすると決めたのならば!貫いてみせろ!風柱!不死川実弥!!」突き付けられた言葉にハッとする。 大事な弟だ。 唯一残った大切な家族だ。 生きていて欲しい。 ただそれだけで良かったはずなのに、嫌われたくないと、心のどこかで思った己の甘さ。 一人置いて来た、幼い弟の姿が脳裏をよぎる。 「一度ちゃんと話すと良い。 貴様の弟なら、きっと自分で考えて答えを出せるはずだ。 」そうして肩を叩かれて、ふっと気が抜ける「そうか... そうだなァ....... 会いてぇなァ」ズルズルとしゃがみ込む実弥を見つめる眼差しは酷く穏やかだった。 「早い方がいい」「チッ、わぁったよ... 」まんまと言いくるめられた口惜しさと、これ程までに自分を思ってくれた面映さガシガシと頭を掻く「っ、クソ、ぼかすか殴りやがってよォ」「殴られるようなことを言う奴が悪い」「ハッ、口の減らへらねぇ野郎だぜェ」 後日、選別試験合格者名簿に弟の名を見つけて真顔で書状を握り潰す実弥と「だから早く話し合うべきだと言ったんだ」と呆れる錆兎。 兄を探すと決めて旅に出た時も。 鬼殺隊に入ると決めた時も。 鬼を食らって戦い続けると決めた時も。 会って謝る。 その為なら、命を落とす覚悟すら出来た。 覚悟ばかりが降り積もってなお、 にいちゃんを失う覚悟だけは、 どうしたって出来やしなかったんだ。 庭先で鍛錬してる兄弟。 「ガキみてぇに癇癪起こしてんじゃねェ」 弟の前にしゃがみ込み、その手を掴んで自分の左胸に当てた。 ビクッと震えて腕を引っ込めようとするので、力付くで抑え込む。 「腕引っ込めんなァ。 口で言うよか実際感じた方がわかんだろ。 今からやってやるから感覚で覚えろォ。 まずは、徐々に心拍数を上げる」 呼吸を使い、脈打つ速度を上げていく。 そうすりゃ全身に血が巡って体温が上がる。 ここまでは良いな?俺に合わせてやってみろォ」 一度ふーっと息を吐いて平常まで心拍数を戻してから、玄弥の胸にぺたりと掌を当てて、再度徐々に心拍数を上げる。 触れている掌から、玄弥の胸がトクトクと脈打つのが伝わり、それはすぐにドッドっと速さを増していく。 「いいぞ、その調子だァ」 なんだ、やりゃあ出来んじゃねぇかとパッと顔を上げれば、目の前には顔を真っ赤にした弟がいた。 完成したらその鉄砲を都合してもらうのを条件に銃を実践で使用して、首を飛ばすには威力が弱い。 引き金が固い。 装填がしにくい。 今度は火薬多すぎ。 等々、玄弥の感想と意見を元に改良が重ねられ、今の実使用に耐えうる性能まで向上させてたら私が喜ぶ。 らいんで「卵焼き、チビたちの入ってたぞ」って送られてくる。 一方弟妹たちも卵焼きが甘くなくて帰ってから「げんやにーちゃん、きょうのたまごやき甘くなかったよ〜」ってぷーぷー文句言う。 可愛いクレームに「ごめんな、今度から気をつけるな」って弟妹たちヨシヨシするお兄ちゃん玄弥。 弟妹たちの為に昼休みに教室でキャラ弁の本読む玄弥。 下校時にネギの飛び出したスーパーの買い物袋 大量 下げてる姿がよく目撃される。 時々しなずがわ先生も一緒。 高校に上がった歳でまだ160cm台で、「お前中々デカくならねぇなァ」とボヤく兄 179cm の膝に座らされてもまだなんとか収まる薄い体躯。 「今の見た目で手ぇ出したら絵面的にアウトだろォ」と身体が育ってればセーフみたいにガバ判定で考えてるにいちゃん。 実弥は彷徨い続けてお館様たちのお陰であの夜から抜け出してる感あるけど玄弥の心はあの夜にいるまま。 弟の未来を守りたい兄と兄に過去を謝りたい弟で逆向き。 彼方に、自分自身を諦めた玄弥君がいます。 そして此方に、玄弥君の幸せを諦められない人がいます。 なので、 諦めてしまった玄弥君が生きるには、 諦められないあなたが必要なんですよ。 万が一があっても胡蝶さんに追い返される兄。 兄に謝るために鬼喰いしてまで戦って命を繋いでる玄弥は我が身を省みてないし、あの日のことを兄に会って謝るためならばと自分自身の身体や命を諦めてしまってそう。 玄弥の生への執着は兄に帰結するので、弟の幸せを執念じみた愛で願い続けたにいちゃんが必要。 家族愛にしては行き過ぎていて、恋と呼ぶには甘さがなくて、愛と呼ぶには余りに醜く歪んでる。 わかってるのは玄弥がこの世で一等大切だと言うことだけ。 弟には所帯を持って幸せになってほしいと思えど、今まで自分だけを見つめて脇目も振らず追いかけて来た弟が違う誰かを一等大事に据えて見つめるのを思うと内心穏やかではいられないし、会う度に全身で好意を向けられるのに弟の一等はまだ己だと感じて酷く安心する自分がいる。 すったもんだ色々あった末に夏の蒸し暑い夜に繋がる 合意 んだけど、兄からもたらされる未知の感覚に怯えて逃げようと力無く伸ばされた腕の指先を絡めて「悪ぃが、もう逃してやれねェ」ってやんわり押さえつけるにいちゃん。 玄弥は繋がれたら指先に縋って兄から与えられる感覚に一生懸命応える。 鬼化シーンで全眼カラコン入れるんだけど怖くて自分ではつけれない玄弥はしばらく格闘ののちに最終的に「... にいちゃぁん」って泣きついて「いい加減てめぇでつけれるようになれやァ」って言いつつも毎回弟のカラコン入れてあげる実弥。 撮影終了後に他の出演者と談笑してる兄のとこにテクテク歩いてって「ん。 カラコン取っての意 」って顔差し出して来る弟。 にいちゃんは「しかたねぇなァ」って言いつつカラコン外してあげるし、カラコン取った後違和感で目をグシグシする弟に目ぇ擦るんじゃねェって目薬さしてくれる。 現場一同 過保護だ カラコン痛くなって「にいちゃん取って取って!」って言うんだけど、あんまりに必死な様子が可愛くて「あ。 」「え?!なに?!」「あ〜目の裏に入っちまったなァ」ってちょっと揶揄うつもりで言ったら今にも死にそうなほど真っ青になったので直ぐに外してあげたけど暫く口きいて貰えなかった。 ドラマのインタビューで記者に「ドラマの隠れヒロインと名高い玄弥さんですが」って言われて「なんて??」ってなる玄弥。 露天風呂裸でバッタリハプニングと星空をバックに上から覗き込むシーンが完全にヒロインポジとSNSで言われてる。 NG集でお経噛みまくる玄弥「舎衛国 ぎじゅry ごめんなさい!」 ドラマのインタビューで記者に「脚本家も認めるスケベ柱と名高い実弥さんですが」って言われて「なんて???」って言った顔が兄弟そっくりで並べた画像が出回る。 宇宙猫顔兄弟。 「ご兄弟揃ってサービスシーン多いですよね」って言われて苦笑いで「弟は勘弁してやってくれやァ」って言うお兄ちゃん 出演陣インタビューで「最近弟の部屋からお経が聞こえる」と実弥が言ったことで同居が発覚。 いつもは「兄貴」呼びなのにインタビュー中からかわれて真っ赤になって「にいちゃんっ!」ってうっかり呼んだことからSNSで「にいちゃん」「本当に呼んでるんだ」「可愛い」「兄も楽しげ」「これは良い兄弟」 DVD特典の収録現場映像で、メインで映ってる出演者陣の後ろで椅子の上で大きい身体キュって縮こませて体育座りする玄弥とか、玄弥に構ってる実弥とか、座ってるにいちゃんに後ろから抱きついて一つのスマホ二人で見てる兄弟とかが映っててほしい。 視聴者からの質問「玄弥くんは木を齧るシーンがありましたが、顎は大丈夫?」に対し、「素材は忘れちまったけど食べれるやつでそこまで硬くなかったから大丈夫だ。 ありがとな」って笑う玄弥の頭に腕乗せて「お前アレ撮影終わってもずっと齧ってたもんなァ」って弟のインタビューに乱入してくる兄。 撮影の合間の遊びでグループ分け。 千 組と離れてしまいちょっとシュンとしてたので でもにいちゃんと一緒は嬉しい 、急遽年齢分けになった。 玄弥が見た目の厳つさに反して全力で可愛い弟性質なのでにいちゃんに対する懐きっぷり見てるだけで絆されがち。 ってなる実弥。 本当に天井の染み数えられるくらいの余裕があったのが癪で、別室にて再チャレンジ。 今度は玄弥が一生懸命数えても途中でよくわからなくなって数えられなくなる程度に齧られる。 「俺のことだけ考えてろォ」って言われたら本当ににいちゃんのことだけ考えて抱かれてくれそう。 その痴態に固まれば、するりと首に腕を回して擦り寄ってくる都合の良さに(嗚呼…こりゃ、夢かァ と己の浅ましさに自嘲する。 せめて夢の中で位は許されても良いだろうとその身体に溺れた。 射し込む朝日に目を醒ませば、案の定腕の中には誰もいない。 当然だ。 組み敷いた弟を隅々まで暴いて貪り尽くす、醜い欲まみれの願望が見せた、俺にだけ都合が良い夢。 ケツの青いガキでもあるまいに、夢に見るほど飢えていたのか。 自分の想像力の豊かさについてほとほと呆れて物が言えない。 庭先に向かい、真夏でも冷たい井戸水を頭から被れば、いま一番会いたくない気配に身を硬くする。 「にいちゃん、おはよう。 相変わらず早いな」そう言って、寝巻き姿で笑う弟の姿が直視できない。 まぁなァと適当に相槌を返せば弟は訝しむ様子もなく、汲みあげた井戸水で顔を洗う。 頬を伝い落ちる水滴を目で追えば、伝った首筋から覗く、赤い花。 気づいた瞬間に思い切り肩を掴んでいた。 まさか、そんな、まさか。 だってあれは。 すっかり血の気の引いた兄の顔を見つめて寂しそうに笑ってみせるので、背中の爪痕がつきりと鈍く痛んだ。 老い先短いと言え、鬼の手に掛かったとあれば死にきれん。 おや、そのご風態、お前さん里で噂の隊士殿か。 儂も鍛冶の端くれさね。 しかし噂もあてにならぬ。 色が変わらぬと聞いておったが... お前さんの刀もきちんと染まっておるじゃぁないか。 その様子だと気付かなんだか。 まぁ、確かにこれは分かりにくい。 色変わりの刀は、多くが常に発色を保つが、稀に使用時のみに色を纏う物がある。 お前さんはそっちのようだの。 今しがた、色を変えておったよ。 ん?いやいや嘘じゃぁない。 流石にそこまで耄碌しとらん。 何色かじゃて?そうさなぁ... 玄 くろ 、と言うのが正しかろう。 黒じゃあない。 掌を貸しなさい。 こう言う字を書くのだが、知っとるか? 淡墨を重ねて、真黒になる手前で留めた色。 玄 げん 色じゃよ、お前さんの刀は。 無理もない、刀を振るうのは宵闇の中、刀鍛冶でも無けりゃその色には気付かなんだ。 美しい玄色じゃった。 良いものを見た。 なんじゃ、どうした、どこか痛めたか? 嗚呼、嗚呼、ほら、そんなに泣いたら目が溶けてしまうぞ。 庭師や実家が農家の隠や隊士にあれこれ教えてもらいつつ一生懸命育ててる姿に荒んでた昔を知ってる面々は微笑ましくなるし、鍛錬中に育ってる野菜を見てにいちゃんが癒される 元々土弄りは嫌いじゃないし、手間隙かけた植物が育ってくのを見るのも楽しい。 収穫して兄と食べきれない分をお世話になった人たちにお裾分けすればみんな喜んでくれるし、食事に出せばにいちゃんも美味いって言って食べてくれるのが嬉しくて自分も食べるようになるので玄弥の食育は順調。 大事に育てすぎて味的にはもう収穫した方が良いんだけど もうちょっと... って好奇心から育て続けてみたらめちゃくちゃ化けた野菜を両手で持って「にいちゃん見て!」って嬉々として見せてくる玄弥。 「随分デケェ胡瓜と茄子だなァ」って言いながら笑うにいちゃんが見れる夢の玄弥菜園。 大きく育てた茄子と胡瓜をどうするかと思ったら、短く切った木の枝を4本ずつ其々に刺して精霊馬を作って、「こんだけ大きければ、皆乗れるよな」って笑うので胸が詰まりそうになりながら「そうだなァ」って言うにいちゃんと玄弥が初めて二人で迎えるお盆。 用意した焙烙に短く折ったおがらを積み重ね、黄昏時に家の門口で迎え火を灯す兄弟。 パチパチと爆ぜる焔を眺めながら、にいちゃんと一緒に母ちゃん達を迎えてやれて嬉しいと静かに零す弟の言葉に悲しみの影を見た。 コイツには迎えてやれる家が、己すら帰る場所も無かったのだと、知っている。 この屋敷を与えられてから、毎年迎え火を焚いていたが、側にいない弟の姿に母も弟妹たちもさぞや心を痛めていた事だろうと思えば徳を積むどころかなんとも悪いことをした。 辛い思いも悲しい思いもさせてしまったが、今年はこうして二人でいる姿を見て、少しは安心してもらえるだろうか。 そう言われて仕舞えば確かになんだか見られてるようで無理も通せずに、玄弥に連れられて初めて墓参り行ったり、縁側で線香花火したり西瓜食べたりと過ごして送り火の翌日にしこたま抱く。 悲しくて寂しくて、込み上げる感情で喉が詰まってどうしようもない。 兄に言ってしまった酷い言葉への罪悪感が胃の腑を重くして、詰まった喉と相まって更に息苦しくて堪らない。 苦しい。 ずっとずっと、苦しいままだ。 ぜぇぜぇと息を乱して彷徨った夜の果てに、兄への手掛かりを見つけた。 頭上に垂れた一筋の蜘蛛糸のような希望を見失いたく無くて、必死に背伸びをしたけれど、揺れる糸先にまるで届かない。 頑張っても頑張っても、俺にはなんの才能も無かった。 にいちゃんに追い付きたいのに、会って謝りたいのに、その資格すら許されぬほどにどうしようもない自分を日毎に突きつけられる。 自分はにいちゃんの弟なのに、どうしてこんなにも駄目なのだろうか。 悔しさと不甲斐なさと、会えぬ寂しさに胸が押しつぶされそうだった。 ただでさえ、行き場のない悲しみが詰まった喉に鬼の血肉を押し込んで、胃の腑は質量を伴った罪悪で更に重くなるばかり。 耐えかねて蹲る血溜まりの中でも、頭上に垂れた蜘蛛糸だけは見失わないようにと、細く息を吐き続けた。 潰れかけの胸は、兄からの明確な拒絶ですっかり潰れてしまったけれど、食い付いた蜘蛛糸の分だけ細く細く呼吸をつなぐ。 その呼吸すら潰えてしまいかけた時に、雲間を晴らす風が吹く。 遠く願ってくれていた己の幸いと、空気を震わせるほどの怒号がこの身に染みて、息苦しさは涙と共に溢れて消えた。 あなたがいないと呼吸すら満足にできない。 あなたがいると、楽に息が出来るのです。 悲しさと寂しさで喉が詰まって、兄への言葉と鬼食いの罪悪感で胃の腑が重くて、無力感と拒絶で胸が潰れている。 心的要因が呼吸を阻害しているがゆえに呼吸が使えない玄弥を妄想した。 兄との蟠りが解けて苦しくなくなったら、呼吸が使えるようになってくれたりしないかな。 弱い、出来ない、不甲斐ないと泣いていた。 怖い、辛い、気持ち悪いと泣いていた。 寂しい、会いたい、謝りたいと泣いていた。 泣いて、泣いて、泣いて、それでも歩みを止める事無く、泣き喚きながら脇目も振らずに一目散。 手足が千切れようとも厭わず一途に。 兄の背中を追い駆けて、 こうして傷を負い欠けて、 根負けしたのはどうやら兄のようであった。 その鳥居と鳥居の間を抜けるまでは、決して振り向いてはいけないと地元で言い伝えられていた。 「振り向いたらどうなるんだ?」 「消えちまうらしいぜェ」 弟を脅かし半分に口にして、二つ目の鳥居を抜けて振り返った先には誰もいなかった。 「っ、!!げん「いってぇ... 」ーーあ?」 頭から冷水をぶっかけられたようにゾッと芯まで冷える思いととも大声で呼ぼうとした刹那、なんとも情けない声が聞こえた。 声が聞こえた方向、足元に視線を向ければ盛大に転けてる弟の姿があった。 「・・・何、してんだァ」 「いや、その、躓いて」 心底呆れ返った声で聞けば、流石にバツが悪いのか顔を赤く染めてボソボソ言う弟に、先ほど冷えた身体が思い出したように夏の暑さを感じる。 「仮にも鬼殺隊士が何も無いとこで躓いてんなよォ」 「うっ、ごめん」 手を引いて起こしてやれば、恥じ入るように言う弟の頭に垂れた耳が見えるようだった。 目に見えて落ち込む弟の頭を、肝を冷やさせた仕返しにとわしゃわしゃと撫で回してやれば慌てはするが嫌がるそぶりはない。 にいちゃんやめてってばと言いつつへにゃりと笑ったのを確認してからパッと手を離す。 おら、行くぞォと歩き出せば隣に並んだ弟のすっかり元気な様子にやれやれと息を吐いた。 その日は近くの藤の家で厄介になることにし、戸を叩けば優しそうな老婆が迎えてくれた。 昔からこの土地に住む一族だそうで、古い話もよく知っている。 玄弥が荷ほどきをする傍ら、茶を飲みつつ老婆の話を聞いていると、昼間に通った二つ鳥居の話になった。 「山中に、鳥居が二つございましたでしょう。 あそこは昔から、決して振り返っちゃなんねぇと言われておりますが、振り返ってもなんのことは無いのです。 」 まぁそうだろうなァと思いつつズズッと茶を啜って静かに耳を傾ける。 荷ほどきをする音が、止まっていたのに気付かなかった。 「御山はあの世とこの世の境目とも申します。 あの鳥居の間には神様がおりまして、この世ならぬ者が山を出ようとすると、足を引くのでございます。 転ばされた者は、この世の者が手を引いてやればこちらに出て来れるそうですので、そうしてしまわぬよう、振り返ってはならぬ。 と教えられているのです」 「年寄りの長話が過ぎましたね、明日もお早いでしょう。 ゆるりとお休み下さいませ。 」 静かに部屋を出ていく老婆を見送り、いやに静かな弟を振り返れば、夏の夜だと言うのに紙のように白い顔をしている。 「に、いちゃん」 震える声を出す弟の剥き出しになった足首には、くっきりと手形がついていた。 思い返せば公式で地中に潜って足引っ張ってくる鬼いたな... あの16歳に固執してる変質者みたいな... 待って、玄弥も16歳... 今の気持ち「お前だったのか」 沼鬼「「「冤罪」」」 終.

次の

#16 さねげんログ9

さ ね げん pixiv

読む 一皿目「ごろごろハンバーグ」 掲載期間:3月7日~ 『異世界居酒屋「げん」』第5巻発売決定!! 7月4日(土)より、全国の書店にて発売です! 「げん」以外にも異世界につながるお店が……!? 関東某所にあったはずの居酒屋「げん」。 ある日扉をあけるとそこは異世界・東王国の王都パリシィアにつながっていた……。 落ちこぼれ修道士、武門の誉れ高き女騎士、味にうるさい名門貴族の娘など、個性的な異世界の住人たちが、見たことのない居酒屋料理におっかなびっくり、舌鼓をうつ。 そして、次第にその料理のファンとなっていく……。 異世界グルメファンタジーついにスタート! 原作者:蝉川夏哉 1983年、大阪府生まれ。 大阪市立大学文学部卒業。 『異世界居酒屋「のぶ」』が第2回なろうコン大賞を受賞。 ほかの著書に『邪神に転生したら配下の魔王軍がさっそく滅亡しそうなんだが、どうすればいいんだろうか』 アルファポリス刊 がある。 現在断酒中。 漫画家:碓井ツカサ 富山県出身。 マンガに描く食べものは自分でつくって実食する派だが 高確率でできあいのもので妥協する。 過去作に「オーク探偵オーロック」作画など。

次の