ソニー 半導体。 ソニー、2019年の国内半導体メーカーの首位に(津田建二)

2019年Q3の半導体売上高ランキング、ソニーが9位に

ソニー 半導体

「何でこんなに歩留まりが高いんですか」。 およそ10年前、半導体生産の不具合解析に携わるソニーコンピュータサイエンス研究所(東京都品川区)シニアリサーチャーの高安秀樹は、東芝の技術者から不思議そうに尋ねられた。 ソニーと米IBM、東芝が共同開発した高性能中央演算処理装置(CPU)チップ「セル」の生産で、ソニーは常に他社より数%高い歩留まりを達成していた。 その秘訣(ひけつ)は、今で言うビッグデータ(大量データ)分析。 製造時に出る100万ほどの全てのデータを取得し、不具合の原因を装置や加工レベルで特定して対策を講じる生産改善活動「ステルスプロジェクト」を実施した。 しかし「セル」はゲーム機「プレイステーション3」以外の用途拡大に失敗。 大規模な損失を生んだ。 そして現在。 高感度相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサーの成功で、半導体事業は成長けん引事業に位置付けられるようになった。 世界シェアは約40%で首位を占める。 スマートフォンやデジタルカメラに続き、新たに狙うのは自動運転を軸とした車載向け。 事業を推進する仲間は、過去に競り合ってきた東芝出身のメンバーだ。 ソニーは2016年に東芝からCMOS画像センサーの生産設備や、関連する技術者を取得した。 「一つの課題に対する選択肢が増えた。 オープンに議論する場はできている」。 東芝出身でソニーセミコンダクタソリューションズ(神奈川県厚木市)の車載事業部長の野口達夫は、相乗効果の手応えを感じている。 ダイナミックレンジの広さや高感度などを武器に、16年から自動車メーカーなどへのサンプル出荷を開始。 海外の販売会社に担当者を置くなどして徐々に引き合いは増加した。 同年にはデンソーが開発中の自動ブレーキシステムへの採用を決定した。 野口は「車載の世界でも1位になる」と意気込む。 副社長の吉田憲一郎は「自動車など(利益貢献が)長期的な分野に重点投資している」とする。 16年度は熊本地震で立ち止まることになったが、17年度にどこまで半導体事業を回復させて伸ばせるかがソニー復活の試金石となる。 <次のページ、会社の形を大きく変える> 分社と言っても、ソニーと東芝の置かれている状況はまったく違う。 ただこの15年ぐらいのスパンでみると両社の半導体事業はとても因縁深い。 「会社のカタチ」という視点でみれば、東芝は電機大手の中でもっとも早くカンパニー制を取り入れた会社の一つ。 ただ、ことマネジメントでいえばそれが悪い方にでた。 社内で「原子力ムラ」、「PCムラ」などが出来上がり、1つの事業しか見ていない人が社長になり、結果的に不正会計や巨額の負債を幹部ですら把握できないという状況に陥った。 かつてのソニーも事業部の独立心が強く、それが悪い方に出ている時はCFOへ上がってくる情報がとても不正確だった。 それは吉田さんにCFOが代わってかなり改善されつつある。

次の

第一線で活躍中のエンジニアが明かす“ソニー イメージセンサーの強み”

ソニー 半導体

その背景には、ソニー半導体事業の好調な事業部でありソニーの成長戦略的にもイメージセンサーの販売拡大は今後ソニーがさらに飛躍するためにも必達項目なのでしょう。 18年3月期までの3年間と比べて投資額を3割積み増し、生産能力は2~3割高まる見通し。 スマホ向けに続き自動運転車や、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」向けの市場が立ち上がるとみて、大型投資で主導権を確保する。 これだけ見れば、ソニーが半導体エンジニアを必死で募集するのも理解出来ます。 ソニー半導体事業は国内の大企業には珍しいバブル状態と言えます。 そういえば、東芝でも粉飾決算が発覚する前には大規模な半導体エンジニア募集をしていたのを思い出しますね。 リストラ部屋が話題になったソニー2015年を振り返る そして、ソニーと言えば2015年に話題になったリストラ部屋のことも思い出します。 「ソニーの早期退職者募集は2008年以降を見ても10回近くに上る。 その後も2014年(本社間接部門対象)、今年もまた2月から始まっている」 今回の大規模なソニーの半導体エンジニア募集を見ていると数年後にソニーがまた大規模な早期退職者募集をするニュースが目に浮かびます。 (そうならければ良いですが・・) もし、30代前半で今回のソニー半導体事業への転職を考えている人が居れば5年後、10年後の自分の立場がどーなっているのか?を真剣に考えて行動しないと自ら袋小路に入っていくことになりかねないので注意して下さいね。 そして、既にソニーに転職してしまった人は、しばらくは高年収が保証されるのは間違いないので、その十分な資金力で資産運用を始めることを忘れてはなりません。 日本の大手企業が大規模な人事募集をすると数年後には事業部内で人材が余り、余った人材が空回りしてぐちゃぐちゃになるケースがよく見られますので、いろんな未来図を想像しておいた方が良いです。 ソニーの平均年齢と平均年収推移グラフ 2018年は、有価証券報告書によるとソニーの平均年収は1000万円を超えていました。 これだけあれば、独身だったら年間300万円~500万円の貯金は出来ると思うので、早めの資産運用は自分を守るために必須な知識となるでしょう。 一部報道では国内の人員は別事業所へ再配置とありますが、どうなるのか? 過去にはリストラ部屋という悪しき前例もあるソニーなので、すんなりとは終わらないでしょう。

次の

ソニー、通期決算で絶好調を維持。大きな変化は2020年以降か

ソニー 半導体

CMOSセンサーの主力工場の1つ「熊本テック」 「ソニー半導体の時代がやってきたと思えてならない。 世界初の本格的トランジスタラジオを作り上げたソニーのDNAはやはり半導体にある。 この数年間で2兆円を超える投資も予想され、ニッポン半導体のリード役に躍り出るだろう。 得意とするCMOSイメージセンサーはフォトダイオード、フォトカプラ、マイコン、メモリーなどのデバイス売り上げも喚起するわけで、只事ではない状況に入ってきた」 こう語るのは証券業界の著名アナリストの一人だ。 確かにソニーの画像半導体となるCMOSイメージセンサーはもはやダントツで世界首位となっており、18年は51%のシェア(金額ベース、テクノシステムリサーチ調べ)を有しているものとみられる。 監視カメラと車載で膨大な需要 中国は社会信用システムに20兆円を投資するといわれ、その中核として中国全土にカメラネットワーク導入を進めている。 現在1億台くらいである監視カメラを何と6億台まで持っていくのだが、そのほとんどにソニーのCMOSイメージセンサーが使われるといわれている。 スマホは台数ベースではダウンしているが、ハイエンドタイプへのシフトが進んでおり、センサー3個を使う製品も増えてきたことでこれもソニーには追い風となる。 車載向けでもソニーの技術はズバ抜けている。 レベル4以上の自動運転になれば1台の車に19個のCMOSイメージセンサーが積まれるわけで、車の年間出荷台数が約1億台であることを考えれば、車載向けもほぼ独占すると思われるソニー半導体の業績はまさに右肩上がりが予想されるのだ。 合計2兆円以上の設備投資は確実 ソニーはここ2~3年で6000億円の大型投資を断行しており、これまでの300mmウエハー10万枚の能力を13万枚以上に上げていくべく、山形テックの設備拡張を中核に長崎、熊本などでも増強が進んでいる。 そしてUMCの傘下に入った旧富士通・三重工場にもファンドリーの委託生産を行っている。 この次のステップとして車載向けを中心にウエハー能力を20万枚まで上げていくわけだが、これには少なくとも1兆2000億円の投資が必要であり、結果的にはトータル2兆円を超える設備投資を断行することはまずもって間違いないだろう。 大型工場新立地となることは確実であり、各都道府県の企業誘致担当はにわかに色めき立っている。 他デバイスの売り上げにも貢献 CMOSイメージセンサーは、フォトダイオード、フォトカプラ、マイコン、メモリーなど多くの半導体を集積するものであり、ソニーが持っていないデバイスは外部から購入している。 例えばフォトカプラは東芝から、DRAMはマイクロンから買っているが、先ごろソニー内部にメモリー事業部も新設し、抵抗変化型のメモリーReRAMの開発にも着手した。 現在苦境に陥っているルネサスのマイコンも今後採用に動くかもしれない。 東芝へのメモリー生産の本格委託も期待される。 こうなれば、ソニー半導体はまさにニッポンの核弾頭であり、救世主となっていくのかもしれない。 そして重要な点として、作っても作っても足りないCMOSイメージセンサーの価格は急落するメモリーとは異なり、1個1. 7ドル前後(1300万画素)でこの1年間全く価格が下がっていないのだ。 産業タイムズ社 社長 泉谷 渉 参考記事.

次の